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ベランダとバルコニーやテラスの違いとは

家づくりや住まい探しをしていると「ベランダ」や「バルコニー」、「テラス」という言葉をよく耳にします。何となく家の外の空間というイメージを持つ方も多いと思いますが、この3つの言葉はそれぞれ違う場所を意味しています。では、ベランダ、バルコニー、テラスの3つの違いとはどのようなものでしょうか?それぞれの特徴とその違いについて詳しく見ていきたいと思います。あわせてメリットとデメリットについてもご紹介します。

ベランダとは

建物の外に張り出した手すりつきの開口部で、真上に屋根やひさしを設けてあるスペースです。屋根があるので雨よけになり、洗濯物を干すのに適しています。マンションでは、屋根となる部分が上階のベランダになっているのが一般的です。ベランダには、非常時に突き破って隣の部屋に移動することができる薄い仕切りや、下の部屋に移動する避難用の梯子が備えつけられています。

バルコニーとは

バルコニーは、室外に張り出した屋根がない手すり付きの屋外スペースを指します。バルコニーは屋根で日差しが遮られないため、日当たりがよく開放感があるのが特徴です。最近では階下の屋根部分を利用したルーフバルコニーも人気です。

テラスとは

テラスとは、基本的に1階のリビング前などに突き出して設置されたスペースを指します。フランス語では「盛り土」を意味することから台上になっており、庭とはスペースを区切るように一段高くなっていて、リビングとつながっていることも多いです。素材はタイルやウッドデッキ、コンクリートなどが使用されています。

マンションにおいては「共用部」となる

ベランダとバルコニーは、マンションなど集合住宅においては「共用部」となります。そのため、リフォームを行う場合にも制限があり、組合などへの届け出が必要な場合もあります。

このように、それぞれ違った意味なのですが、建築基準法においては、これらの言葉は区分されていません。ただし、バルコニー等としては構造や屋根の有無、手すりの高さなどには細かな規定があり、建ぺい率や延床面積の計算などに利用されています。

ベランダのメリット・デメリット

屋根やひさしがあるベランダは、雨風をしのぎやすいのが最大のメリットです。また、太陽光を遮ってくれるのもメリットです。夏場で日差しの強い日には、室内の温度上昇を防ぐ効果も発揮します。

一方で、日差しを取り入れたい時に、屋根があるぶん採光しにくい場合も。周辺に高い建物がある環境や北向きに建てられた住宅だと、日当たりが悪く感じる場合もあるでしょう。

バルコニーとテラスのメリット・デメリット

バルコニーやテラスには屋根やひさしがなく、日差しを目一杯取り込めるのがメリットです。明るく開放感のある空間を作りたい方に適しています。バルコニーとテラスに面している部屋に明るさを確保できるほか、寒い冬場は室内を温める効果も発揮します。また、テーブルやイスを置けば、屋外のリビングのようなイメージで活用できるのが魅力です。食事やティータイム、日光浴などくつろぐ場所として使われるほか、洗濯物を干す場所としても役立ちます。バーベキューや家庭菜園、ガーデニング、子どもの遊び場としても活用可能です。

ただし、日当たりを確保できる反面、夏場は暑すぎる場合があります。バルコニーとテラスに面した部屋の温度が上昇し、エアコンの消費電力が気になるケースもあるでしょう。強い日差しが気になる場合は、日差しを遮ることができるオーニングやシェードなどを利用して対策する方法があります。また、屋外にあるためどうしても汚れやすく、気持ちよく使うためにもこまめな清掃が必要です。

プライバシー面と防犯面を意識する。

ベランダ、バルコニー、テラスは、近隣の住民や通りかかる人の視線にさらされやすい環境であり、防犯面で少し不安があります。空き巣被害において侵入経路としてよく使われます。プライバシーの確保や防犯対策として、侵入しにくい手すりやフェンスを設置すると良いでしょう。

おわりに

ベランダやバルコニー、テラスなど、家の中と外を繋ぐ空間はとても魅力的に感じますよね。マイホームを建てる時にはぜひ採用したいと思っている方も多いのではないでしょうか。それぞれ呼び方だけでなく、微妙に定義が異なることがわかりました。それぞれの特徴と注意点を知った上で、家の中と外を繋ぐ空間の設計を検討してみてくださいね。